GOEMON試写会

キャシャーンの紀里谷監督の新作GOEMONの試写会が当たったので見に行った。
最初にからくり仕掛けの大金庫をあけたり、追っ手と戦うときにキセルをだしたり、ステージクリア（違）で金貨をばらまいたりして、これはいいがんばれ五右衛門からくり道中とか思ってたら、タイトル画面のあとは芸者サンバになったり、FF8になったり、レッドクリフP2になったり、レッドクリフP1になったり、キャシャーンsinsになったり、けっきょく最後はキャシャーンになったりな映画でしたｗ
あっ、あと武器はテッカマンｗ
まぁオチはどうかと思うけど、赤壁（違）あたりまでは悪くない映画だったよ。
キャストは全員あってたし、演技もうまかった。
キャシャーン比でアクションも大増量だったしね。
プロモーション次第ではFF好き層にはけっこういけそうな気がする（けど、テレ朝だからロクな宣伝はしなそうだｗ


にしても、キャシャーンでも思ったけど、この人の色彩とかオブジェの配置とかのバランスセンスはほんとにすごいな。
人物の衣装もふくめて全てをコントロールして特別印象的な画面を完成させるっていうのは特別な才能だよなぁって改めて思う。
その面では日本の監督では髄一だと思う。
ただし、キャシャーンの時は才能におぼれたかそれをやりすぎて、人物ふたりが会話するシーンでもふたりともカメラ目線で、ずっと遠景で撮るとかいう意味不明なシーンが連発してたけど、今回はちょっと自重したのかわりと変化があってなかなか飽きさせない。
そして今回も全てのシーンに手を加えてるんじゃね？っていう凝り様。
ただまぁ予算的にはやっぱりきびしかったのか、街中のチェイスシーンは町の作りこみも人数もすごい力入ってるのに、町からでた途端無限草原地帯になったりしてあれれ？ってことになったりとかもｗ
つうか、全体にCGとのすり合わせが甘い気はした（多分予算ｗ）。
この監督は一度こういうスーパーアクションをやめて落ち着いた映画を作ってみたらどうかと思う。
低予算でもいいもの作れそうなのにな。

とりあえずキャシャーンよりは映画としてまとまってて面白かったので、キャシャーン好きな人は見に行ってみるのもいいかも！（しんないけど、どうしてもって感じで勧める気にはなりませんｗ
タイトルまでの部分（10分くらい？）だけでもゴールデンとかで枠とって流せれば絶対人くると思うけどな！ｗ

とりあえず覚えてる限りでつっこみｗ
（普通に面白い前半戦はつっこみどころあまりないよｗ）
・最初の芸者のとこで意味ありげに飛んでるホタルはけっきょくなんだったんだ？ｗ
・秀吉（の影武者）を復讐のために切り殺しておいて、その舌の根も乾かないうちに復讐はだめだ！はないだろｗ
・しかもそれをしばらくたってから反省って明らかにシナリオ的におかしいｗ
・かまゆでのとこで強引に歴史的に整合性をあわせたのはなかなか見事だった（シナリオ的にはここがこの映画のピークｗ　あとは破綻一直線ｗ）
・シーンが進むにつれてゴリのうざくなりっぷりが異常。「何度もいっただろー」って1度しかいってねえだろｗ
・五右衛門のあの剣切れ味よすぎだろうｗ
・忍4人に落とされちゃう天下人のお城ってなんなの？バカなの？しぬの？（むしろ死んだｗ
・だいたいあの城、剣できっただけでぶっとい柱が倒壊って絶対手抜き工事だろｗ（まぁ秀吉は徳もなかったっぽいし、しょうがないかｗ
・秀吉さんざん引っ張った割りにザコっぽかったなあ。奥に逃げたときにはロボットくらいは用意してるのを期待してたのにｗ
・茶々は死んでたんじゃなかったのかよｗ　なんだあのミスリードｗ
・馬にのって90度の崖を土煙あげながら降りるって物理的におかしいだろうｗ　戦国バサラの親方様の馬かよｗ
・最後のシーンがまんまキャシャーンを連想させたんだが、あの演出なら最後に茶々のとこにホタルがいくような演出があってもよかったのではないか（ありがちだから回避したのかね
・つーか茶々も子供も放置？ｗ


んで、とりあえずあの最後（関が原での戦いを止めるべく単身つっこんで石田ぬっころして、家康には問いかける為につっこむけど、すんでのとこでゴリに返り討ちにされ、すごすご帰る中死亡）はどうかと思うんだよね。
鬱ENDEにしたいのと、ゴリ哀れ！っていうのをやりたかったんだろうっていう意図はわかるんだけど、正直これは大失敗してると思う。
単に後味を悪くしてるだけ。
そもそも五右衛門の名前はサイゾウが背負って死んだんだから、ここで五右衛門は命を背負って死なずに全てを見届ける立場にならないとだめだろう。
わざわざ信長のプレートメイルなんて持ち出して、さらに皆既日食なんて起こしてオカルト的に信長再臨を演出しといて、なんで五右衛門はヘルムはずして正体ばらして家康のとこつっこんでんだよっていう。
あれは信長が戦乱を鎮めるために帰ってきたと思わせるって言う演出になってたんじゃなかったのかよ（少なくても石田をぬっころすとこまではそういう流れに見せてた）
家康にといかけるのは別に悪くなかったんだけど、答えを引き出せないまま返り討ちに遭ってすごすご帰るのってどうなんだ？
あれで家康が戦争なくそうぜって思うのはおかしいだろう。
石田つぶして、さらに自分とこに迫ってきた謎の武将はぽっと出の部下が撃退しました。まだまだツキがあるよ。よかったね。
・・・って改心する要素ゼロだろ、あれｗ
あれは信長が生きていて、なにかあればいつでも帰ってくると思わせてこそ家康に対する抑止力になるんじゃないかと思うのだが違うのかね。

・・・まあそもそも関が原のシーンがいらなかったんじゃね？っていう気しかしないんだけどねｗ
で、やっぱりキャシャーンと一緒で、キリヤイズムを発揮しちゃって変に重いテーマ性なんて持ち込まなかったほうがよかったんじゃないかって結論になるわけですけどね！

つーかそういうテーマをやりたいんなら、もうちょっと落ち着いた映画作ればいいのに。
画面だけで見せられる能力もってるのに、ほんとに才能の無駄遣いだと思うよ。